学習院大学大学院 自然科学研究科
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入学後は、1年生で生物、化学、物理、数学などの理系科目と、プログラミングや初等情報処理などの情報系科目、英語とドイツ語を学びました。2年生では、生命科学に関する専門的な授業が増えました。生命科学実験では、遺伝子組換えやタンパク質の精製の他、パソコンを使って解析も行いました。授業で分からなかったことは何度でも教授に質問し理解できるまで丁寧に教えていただいています。今後はさらに学びを深め、医療や農業など多岐に渡り役立てられている遺伝子の研究に携わっていけたらと考えています。案できるようになってきました。自分が立てた仮説が証明できた時は勿論ですが、想像していない結果が出たとしても、研究が一歩前進する時はやりがいを感じます。職業についてはまだ決めかねていますが、アカデミアの研究を実用化する立場になることを希望しています。そこで、まずは海外の研究室に所属することが目標です。海外の研究室に所属することで、実用化ができる理由やそのためのプロセスを学ぶことができると考えているからです。そのため私は博士前期課程修了後に後期課程に進学し、博士号を取得したいと考えています。くの酵素が関わっている過程となります。これら酵素の働きを理解する上で、大学で学んだ生化学などが役にたっていると感じています。在学中は、毎年横浜赤レンガ倉庫で開催されるオクトーバーフェストに、生命科学科の数名で参加し、海外のビールと陽気な音楽でとても盛り上がったのを思い出します。学習院大学は、キャンパスの立地もいいので、授業以外にも様々な体験ができると思います。2021年3月 学習院大学 理学部 生命科学科 卒業2021年4月 山崎製パン株式会社 入社       仙台工場 食パン課DEPARTMENT OF LIFE SCIENCE | 04生命科学科2年生生命科学専攻博士前期課程2年生生命科学科卒業生中高生の頃から興味のあった、DNA研究に向けて。中・高等科の6年の間、理科部生物班に所属していました。DNA抽出実験や解剖、季節ごとの課外活動を行う中で、生物を学ぶことに楽しさを感じていました。その中でもDNAについて関心を持ち、学びを深めていきたいと考えました。特に、菱田教授の研究室で行われている「酵母」を使った遺伝子の研究には、高校生の頃から興味を持ち続けています。大学進学を考え、オープンキャンパスで生命科学科を訪れた際、実験室などの研究施設が整っていたことと、学生と教授との距離の近さに惹かれ、本学科を志望しました。アカデミアの研究を実用化するため、海外へ。現在、ミトコンドリアで行われる熱産生機構の解明を目指して研究を行なっています。ミトコンドリアは全身に存在していますが、その中でも肩甲骨付近に存在しているミトコンドリアは、エネルギーの代わりに熱を産生する特殊性が知られています。ミトコンドリアのエネルギー産生がどのように行われているかは、既に明らかになっていますが、熱産生についてはわかっていません。このメカニズムが明らかになれば、創薬などに繋がるだけでなく、教科書にも載るような研究成果になる可能性があります。以前は、先生の指示のもと実験を行なっていましたが、いまは自分自身で実験を計画・提興味ある分野で活かせる、知識と経験。もともと食品系企業に勤めたいと思い、就職活動をしていましたが、活動を進めるにつれパン作りに興味が湧き、今の会社を選択しました。現在は、生産技術職としてパンの生地を生産する仕事をしています。その日によって小麦粉の質や気温・水温などが変わってくるため、五感をフル活用し、いい製品をお客様のもとへお届けできるよう尽力しています。パン作りには酵母(イースト)が必須です。イーストは糖を分解してアルコールと炭酸ガスを発生させます。この過程がいわゆる「発酵」です。アミラーゼやインベルターゼなどの多生命科学分野の研究成果は、医療や創薬などに貢献する可能性が大きいことから、社会による関心と期待も日々高まりつつあります。

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